息子が殺された

もう俺の息子が死んでから…いや殺されてから3年になる。

包丁でめった刺しにされた息子の死体が発見されたが、発見当初は犯人が誰なのか分からず警察は苦戦していた。

しかし発見から2週間後、隣に住む一人暮らしの男が逮捕された。

その男の家の庭から息子の血が付いた包丁が発見されたみたいだ。

「やっとか・・・」

警察は何やってんだと苛立っていた俺は男の逮捕に安堵の溜息をついた。

男は事件の冷酷さと惨忍さから死刑を宣告された。

しかし当然ながらこんな事で死んだ息子が報われる訳はないのである。

もし今俺が一つだけ願いが叶えられるなら、間違いなくこの犯人を生き返すだろう。

ん?なんでかって?

俺の息子が味わった痛みと同じ苦しみを与えて、この手であいつを殺してやるためさ。

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素敵なサービス

今日は楽しかったわ。

今まであまり楽しい事はなかった私。

けど偶然見つけた中華料理店に入ったら注文を取りに来たおばちゃんがこう言うのよ。

『地域応援の限定のサービスがあるのよ。』

聞けばこの店から徒歩で20分以内に住んでるお客さんには普段の半額以下で食事ができると。

さらに一人暮らしで頑張ってる人には素敵なサービスがあると言う。

私にぴったりのこんなチャンス逃す手はない。

全て正直に告げ、身分証明書も確認してもらいいざ注文、

中華丼と餃子を頼むことしばし

注文した物の他に春巻と鳥の唐揚げが運ばれてきた。

驚いている私におばちゃんは。

『サービスよ、他に客もいないしゆっくり食べればいいよ。』

と優しく言ってくれた。

料理はどれもおいしく自分でも驚くほど早く食べ終わってしまった。

サービスに甘えて長居は無用と席を立とうとするとおばちゃんが慌てたような驚いたような顔で

『あれまあもう食べちゃったのかい。ちょっとこれでも飲んで待っててね、今お土産を作らせるからね』

と、お酒の用意をしてくれた。

しかもお土産ができるまでおばちゃんが酒の相手をしてくれ私の愚痴や悩みを優しく聞いてくれた。

いつの間にか涙を滲ませながら私は時間も忘れおばちゃんに話しを聞いて貰っていた。

気が付くともう閉店時間は過ぎていたのか厨房には誰もいなく、お土産はとっくに出来ていた様子。

好意に甘え過ぎた非礼を詫び、今度こそ席を立ち破格の会計を済まし、

こんなに楽しかったのは久しぶりだった旨とお礼を述べると

『実は今日で店仕舞いなの。最後の最後にこんな嬉し事があるとはこちらこそありがとう。』

と、おばちゃんは本当に嬉しそうに言ってくれた。

そう、今日は本当に楽しかった。

鍵のかかっていない玄関のドアを開けるまでは。

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勝負

私はあるヤクザと勝負している。

3本の柱A,B,Cがあり、柱Aにある64枚の円盤(上から下で順に大きい)を1枚ずつ柱Bを中継点にして柱Cに移動させる。ただし、どの柱でも上の円盤の方が小さくなければならない。

ヤクザ「このゲームを24時間以内にクリア出来れば、1000万やろう。但し失敗した場合は解体ショーのゲストになって貰う」

こんな簡単なゲームで1000万は、美味しいよな(笑)

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女が私の髪を掴んでいる

女が私の髪を掴んでいる。

わたしの肌の皮を刃物で取り除く。

痛い、痛い、やめて

女の手は止まらない。

私の皮をすっかり剥いだ。

そして私の体をバラバラに切る。

私の顔を尖った刃物がいっぱいついた。

ものにこすりつけた。

痛いよ、痛い、助けて

でも助けてくれない。

粉々になった私の顔を白い柔らかい物の上に

のせて食べた

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赤ん坊

数日前、夜中に24時間営業のスーパーに行ったら、ガランとした店内に、赤ん坊の泣き声が響き渡ってた。

夜中に赤ちゃん連れ出すとか、なに考えてんだよ、と声のする方を見たら、

若い男が危なっかしい手付きで赤ちゃんを抱いていて、今にも落としそうになっていた。

おいおいDQN親は抱っこのやり方も知らねーのかよ、と呆れた次の瞬間、

赤ちゃんの重心が、男の腕の外に移っていくのが、スローモーションの様に見えた。

まだ首も座ってない赤ん坊が、頭から落ちていく。一気に血の気が引いた。

けど、間一髪で駆け寄った女性が、

赤ちゃんを男からひったくる様にして抱きとめ、

「なにしてんの!」とかなんとか叱りつけた。

そのバカ親はお礼も言わず、何を思ったのか

急に走って店を飛び出した。

一人で、赤ん坊を置き去りに。

女性も俺もポカーン。

女性の腕の中では、相変わらず赤ちゃんが大泣きしていた。

そして今日、その時の女性が事件の被害者として報道されていた。

犯人は今も逃走中で、警察はこれ以上の失態を避けるべく、俺を探しているという。

俺は震えを抑えながら電話を手にとった。

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渋滞

ああ、暑い。

前も後ろも右隣も、動かない車で景色が塞がれている。

もう夕方だろうか、燃えるような夕陽が差し込んでくる。

車内に閉じ込められてから、1時間は経つだろう。

ラジオを聴いていると、どうもこの辺りで車数台を巻き込む大きな事故があったらしい。

死人も出たみたいだが、その辺りの情報は隣りの車の男がやけに詳しかった。

携帯しているペットボトルから麦茶を飲む俺に、同じく隣で立ち往生している男が話しかけてきた。

・・・なあ、ひどい汗だな。

今日は暑いのに、ツイてねぇな。

黙って暑さに耐えているよりは、誰かと話しているほうが気も紛れるだろう。

俺が事故の話題を振ると、その様子をまるで見ていたように事細かに語ってきた。

・・・首がさ、取れかけてたンだってよ。

こうボキっと。

そうして天を仰ぐようにがくんと頭を倒してみせた。

どうやら玉突き事故を起こした車の持ち主のことらしい。

俺はまた、麦茶を飲んだ。

汗が噴きでる。暑さのせいか?

適当に相槌を返しながら、俺は体にまとわりつくTシャツを引っ張っていた。

ふいに男のふざけた表情が、喜びの顔に変わる。

・・・じゃ、お先に。

隣の車線がゆるゆると動き出し、坂道を登り始めた。

ああ、ここは坂道だったろうか。

俺の車線はまだか?

いくら飲んでも飲み足りない。

妙に汗がベタついて嫌だ。

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水曜日

楽しかった水ようびも消されてしまい手のなかにはない

愛されたいという願いは害でしかなく

恋を論じるには冷めているから例のところで確かめよう

繋げた銀いろは儚くて

忘れてしまった旅は幸せだったんだね

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人気のレストラン

最近ブログで人気のレストランがTVでも雑誌でも大々的に紹介されているので

友人と共に行くことにした。

「ディナーコースがお薦めなんですって!」友人はハイテンションだ。

ところが検問を行っている・・・。

「何かあったんですか?」

「近くで殺人事件があっていまだに犯人が逃走中なんです」

おっかない・・・・。しかし私達は何もしていないので大丈夫!

ようやくレストランに着いた。ところが・・・。

「申し訳ありません、当店は5時で閉店ですので」

ウェイターが申し訳なさそうに頭を下げてきた、検問で時間を食ったのが悪かったか・・。

まぁ、仕方ないよね・・・・。

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新聞にも載らない話

新聞にも載らなかった話。

とあるマンション(市内では自殺の名所で知られてる。)

で女性の死体が見つかりました。

仰向けに寝かされた状態で 年齢は20〜30後半くらい。

革のミニスカ−トにストレッチブ−ツ。

上は何故か、分厚い灰色か黒のセ−タ−の上に 鮮やかな朱色の薄手のカ−ディガンを着ており ストッキングを履いていたそうです。

ブ−ツの片方が脱げかけの様な中途半端な状態で 死後数時間というところだったそうです。

第一発見者が救急車を先に呼んでしまったために 遺体が搬送されてしまったので警察を呼んだときにはもう既に遅しでした。

遺体の状況を、警察は発見者の方達から聞くしか術がなく 警察も、「ここは自殺が多いから自殺者でしょう。」と一言。

しかし、周りには多くの木が植えてあり 自殺である場合、その木々らが必ず折れたりしますし、

遺体を見た感じでは、外傷がなく、あまりにも綺麗すぎて 周りに血が飛び散った跡も無く、

住人や発見者の目から見ても 「自殺者」では無い事は明らかだったそうです。

後日、新聞などチェックしましたが まったく報道されずでした。

現在も報道されずです。

後日、警察から聞いた話では 「外傷がないのに、全身の骨がすべて折れている状態。」とだけ 聞きました。

被害者の女性がマンションで見つかった時刻は 朝の11時過ぎ。

しかし、朝10時からこの遺体発見までの間 目撃者はなく、発見される10分前にいたっても 幾人かは「死体は無かった。」と証言しています。

問題は、このよく分からない事件が、 警察で止まってしまっている事です。

報道されれば、少しは身元の情報も得られるかもしれないのに。

自殺も迷惑ですが、遺体遺棄はもっと迷惑ですし 被害者の方も浮かばれません。

怖いのは、こういう運命にある事件も有るということかな。

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