
タイムマシンの試作機
日常系
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解説なし
タイムマシンのが見た驚愕の現実
ここはとある研究施設。
タイムマシンの試作機がついに完成したとかで
出資者たちが集まってきております。
「この馬鹿にされてきた計画も、
ようやく実を結ぶようで出資した甲斐があったというもの」
「いや、まったくです」
と出資者たちは述べておりますところに研究所所長の手招きで
金属製の大きな玉のようなマシーンに乗り込んでいきます。
グォーンという機械音のあとに眩い光の点滅が起き、
そのあと気を失いまして
再び目を覚ましたときには、外に戦国時代の光景が拡がっておりました。
「ホラ、あそこにいるのは織田信長です」
所長が指さすところには甲冑を身にまとった
信長らしき人物が陣をかまえております。
「大丈夫なのかい?斬られたりしたらたまらん」
「いや、まったくです」
出資者たちのそんな不安を打ち消すように所長が
「大丈夫ですとも。南蛮かぶれの信長には
火縄銃のレプリカを数百挺ほど献上すれば機嫌が良くなります」
そんなこんなで事はトントンと運びまして、
信長に気に入られた出資者たちを交えて歓迎の宴が始まりました。
呑めや踊れの宴も大にぎわいで、
夜空には大玉の花火がポンポ-ンと何発も打ち上げられ
秀吉などは「たまやー」と威勢よく叫んでおります。
やがて宴も終わり夜明け前には現代に帰ることになりました。
来たときと同じように再びグォーンという機械音のあと、
光の点滅に失神し
気がつくと元の研究施設に戻ってまいりました。
「いやー、じつに凄い体験でしたな」
「いや、まったくです」
「もう完成ではないのかね?」
そんな出資者たちに研究所所長は
「いやいや、これはまだまだ試作の段階でして
ちゃんとしたモノにしないと何が起きるかわかりませんから
完成させるためには、このあとも出資をどうかお願いいたします」
「うちは100億出資しよう。完成すれば何百億、
いや何千億の儲けになるか、今から楽しみじゃわい」
「私のところも100億」
うちも、うちもと満足げな出資者たちでございましたが・・・
さて、数日後、出資の続投を受けた研究施設はもぬけの殻になっていて
研究所所長たちの消息がわからなくなってしまいました。
そんな状況にも出資者たちは呑気なものでして
「いやはや、いったいどの時代に行ったものやら・・・」
「タイムマシンの試作機」の解説
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